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2022年06月20日

無塩生活

じゅずつなぎコラム

愛知淑徳大学 教授 / 管理栄養士
東山幸恵

「高血圧を予防するためには薄味で」
よく聞くフレーズですが、本当に減塩すると血圧が下がるのでしょうか?

麺類は塩分多め料理の筆頭。
つゆを飲み干すと3~4gほどの塩分に。

南米アマゾン熱帯雨林に住むヤノマミ族は、調味料としての塩を持たない、いわゆる「ノーソルト・カルチャー」民族。世界の中でも塩分摂取量が極端に少ないことで有名です。
このヤノマミ族、実は低血圧な民族としても有名で、このことからも塩分と血圧の関係が見えてきますね。

しかし体によいこととはいえ、減塩が難しいのもまた現実。
私自身、職業柄「お塩は控えましょう」とは言うものの、薄味じゃ物足りないという患者さんの声を何度も聞いてきました。
そこで、理想論だけでなく実体験!と思い立ち、減塩、しかも単なる減塩ではなく「ノーソルト・ライフ」、つまりヤノマミ族化を試みたことがありました。

東山的マイルール

・市販の調味料(塩、みそ、醤油、ソースなどあらゆる調味料)はNG

・もちろんコンソメやだしの素などもNG

・香辛料(コショウや唐辛子など)はOK

・すでに塩が添加されている市販食品(パンやバター、お菓子など)はギリギリOK

やってみた無塩生活

・サラダには、レモン汁とコショウ、オリーブオイルを(これはまあまあイケる)

・鶏肉はそのまま焼いて、煮詰めたバルサミコ酢+はちみつ、レモンで(これは結構イケる)

・醤油のない刺身は考えられないのでパス

・生鮭の切り身は清酒につけて網焼きにし、大葉の千切りを山ほどのせて、少し酢を(塩がほしい)

まさに素材を味わい続けた日々でしたが、3日も続かずギブアップしたのが現実でした。やはり日本でのヤノマミ族生活は難しい...。

その時気が付いたのは、味というより"刺激"が大事、ということ。
茹でたり蒸したりするより、焼いたり揚げたりして、口に当たる部分をパリパリ、カリカリとさせると水臭さがなくなり、口の中が喜びましたし、焦げた風味も調味料の替わりを果たしました。香辛料や酢も無塩の食事にパンチをくれて、普段のわき役が一気に主役に躍り出た感じでした。

一度「ノーソルト」を経験してみると、ほんのわずかな刺激でも口のセンサーが敏感に感じ取ってくれるようになりますよ。ご興味のある方、好奇心旺盛な方、ぜひお試しください。

実は塩味大好き。塩へのこだわりも人一倍。
最近、お気に入りのスモークソルト。少量でもピンと味が立つのが美味しい。

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