2020年06月24日
自宅でできる! ロコモを防ぐ運動法 その2
(初掲載「機関誌いずみ」2015年11月号より、2018年3月30日「健康わっか」で一部加筆)
前回は、「ロコモティブシンドローム」がなぜ認知症や介護が必要な状態につながりやすいのか、またロコモチェックなどをお届けしました。
今回は、もう少し筋肉のお話と、おうちでできる筋力アップトレーニングの紹介です。
● 目次
● 運動と家事は、動きが違う
では、具体的にはどのような筋力アップトレーニングを行えばよいのでしょうか。
前回に続いて、耳原鳳クリニックで健康運動指導士として働く春川智弘さんに教えていただきました。
「移動には筋力だけでなくバランス能力も必要です。ですから筋力とバランス能力の両方を鍛えるのがベスト。
年齢を重ねると下半身の筋力が衰えやすいので、まず下半身から鍛えてもらえればと思います」
ここで注意してほしいのが、普段の仕事での動きやウォーキングだけでは筋力アップにはつながりにくいということ。
筋力をアップさせるには筋肉に負荷をかける必要がありますのでトレーニングが必要になります。
● 30代でも注意したいロコモティブシンドローム
春川さんは、30代や40代といった年齢でも、ロコモ予防を意識し始めてほしいと話します。
「筋肉の量は、20代をピークにゆるやかに下降をはじめ、年間でおよそ1%ずつ下がっていくといわれています。
なかでも、これまであまり運動をしてこなかったという方は、運動経験がある方に比べて筋肉量が少ない傾向がありますから、年齢に関係なくトレーニングを始めてもらいたいですね」
筋力アップトレーニングを続ければ、年齢に関係なく筋肉量をアップすることも可能だとか。
まずは自宅で簡単に行えるトレーニングから始めてみませんか?
● 自宅でできる! 筋力アップトレーニング
トレーニングが大切だとわかっても、時間がかかる運動はなかなか取り入れにくいもの。
自宅でちょっとした空き時間にできる簡単な筋力アップトレーニングを、春川さんに教えていただきました。
今回はまず3つのトレーニングをご紹介します。
片足立ち(下肢全体・バランス能力)
下肢全体とバランス能力を鍛えるトレーニングです。片足1分ずつを朝、昼、晩1日3回行えば、1時間弱のウォーキングと同等の負荷を下肢に与えられます。


椅子の背に軽く片手をついて立ち、片足を床から少し上げる。
手に体重をかけてもたれないように注意して1分間キープ。ゆっくりと足を下ろす。
ポイント:足はほんの少し上げるだけでOK! 手に体重をかけすぎないように注意。
目標:片足1分間ずつ×3セット
カーフレイズ(ふくらはぎ)
かかとの上げ下げで、ふくらはぎ全体を鍛えます。転ばないように、壁や椅子の背などに軽く手をつきながら行いましょう。


両足を肩幅程度に開いて立ち、両方のかかとを上げ、ゆっくりと下ろす。
ポイント:かかとはできるだけ上げて。
目標:10~20回×3セット
スクワット(下肢全体)
下肢筋肉を鍛えるトレーニング。後ろに椅子やソファを用意すれば、尻もちをついたときにも安心です。


両足を肩幅程度に開いて立ち、両手を前に出します。
そのまま、お尻を後ろに引くように腰を落とします。
ポイント:膝がつま先から前に出ないように!
目標:5~10回×3セット
いかがでしたか?
「ポイント」や目標を参考にしながら、でも無理のない範囲で、チャレンジしてみましょう。
次回もトレーニングをご紹介します。
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