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2021年02月08日

コロナ禍の感染症対策 (1)感染症って?

(初掲載「機関誌いずみ」2020年12月号より)

毎年冬になるとインフルエンザなどの感染症が流行し、罹患する人が増えます。
この冬は、新型コロナウイルス感染症の拡大も心配されますが、大切なことは正しい知識を持って予防すること。
いま一度、一人ひとりができる感染症対策を振り返ってみましょう。
大阪回生病院の大澤彩恵子先生にお話をうかがいました。

● 感染症ってどんな病気?

感染症とは、病原体が体の中に入り込んで症状が出る病気のことです。病原体は目に見えませんが、わたしたちの身のまわりに存在している、ウイルスやカビ、細菌などのことです。細菌による感染症には、多くの場合、抗菌薬が効果を発揮しますが、ウイルスによる感染症の場合、いわゆる抗生剤は効きません。
新型コロナウイルス感染症はウイルス感染によっておこる病気のため、一般的な抗生剤は効きませんが、特別な薬を用いることで、重症化を防ぐ可能性が指摘されています。

● 夏と冬で流行する感染症は違う

病原体はなくならないものなので、1年中感染症になる可能性はあります。なかでもウイルスは温度や湿度に影響されることがあり、冬場に蔓延しやすくなります。また冬になると、のどの粘膜の運動が弱まるため、鼻や口から入ったウイルスが体内に侵入しやすくなり、感染率・発症率が高くなると考えられています。
新型コロナウイルス感染症については、温度や湿度との関連性がまだ解明されていません。けれども、のどの粘膜の運動が弱まることから冬になると流行が拡大する、と予測されています。(取材日:2020年10月23日)

夏の感染症

・アデノウイルス

・手足口病
など

冬の感染症

・インフルエンザ

・ノロウイルス

・従来のコロナウイルス感染症(SARSなど)

● 感染ルートは3つ

【接触感染】
病原体が付着しているものにふれた手で口や鼻、目を触ることで、病原体が体内に侵入し、感染すること
〈例〉ドアノブ、エレベーターのボタン、タッチパネル、キーボード

【飛沫感染】
病原体を含む飛沫や粒子が口や鼻、目から体内に侵入し、感染すること
〈例〉会話、咳、くしゃみ

【空気感染】
空気中に浮遊する病原体が口や鼻、目から体内に侵入し、感染すること

一人ひとりが心がけたい!感染症対策

個人でできること

・手洗い
流水で手をぬらしてから、石けんを泡立てて、手指、指の間、爪先、手のひら、手の甲、手首を30秒以上洗い、流水ですすぎましょう。

・アルコール消毒
アルコール消毒剤のポンプをしっかり押し切ることで1回の消毒液の適量が出ます。少しの量では効果が半減しますので、適量を手指に塗り、乾くまでしっかりすり込みましょう。

・たっぷり睡眠
7時間以上の睡眠をおすすめします。睡眠時間7時間以上の人は、睡眠時間5時間未満の人より風邪を発症しにくいという研究結果もあります。

・適度な運動
ウォーキングなど適度な運動を心がけましょう。

・バランスの良い食事
同じ食品ばかりを食べるのではなく、旬のもの、肉、野菜などをまんべんなく食べて、必要な栄養を摂取しましょう。

家や職場でできること

・換気
部屋は必ず換気をしてください。換気の際は、2か所を開放して空気の通り道を作りましょう。

・加湿
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が弱くなります。また乾燥した空間では飛沫粒子が拡散しやすくなります。空間を加湿して、乾燥させないようにしましょう。

〜新型コロナウイルス感染症対策〜
症状がなくても注意!

インフルエンザなどの感染症では、症状が最も強く現れる時期に感染させる可能性が高くなると考えられています。
しかし、新型コロナウイルス感染症では、症状が明らかになる前から、感染が広がるおそれがあると考えられています。症状が現れなくても、感染する・させるかもしれません。ソーシャルディスタンスや外出の際のマスク着用、石けんによる手洗い、換気などを行いましょう。

正しく新しい情報を得ること

新型コロナウイルス感染症についての情報は常に更新されます。その中には確証のない情報もあります。人から聞いた情報などを鵜呑みにせず、厚生労働省や自治体が発表する情報を得るようにしましょう。

厚生労働省HP「新型コロナウイルス感染症について」

大澤 彩恵子先生

大阪回生病院糖尿病内分泌内科医長。糖尿病を中心とした生活習慣病の治療に従事。糖尿病学会認定専門医、指導医。総合内科専門医。医学博士。料理も食べるのも大好きな、小学生・幼稚園児2児の母。

手洗いやアルコール消毒など、ともすれば漫然とやってしまいがち。丁寧にできているか、家族みんなであらためて見直してみましょう。
次回は、家族の体調が悪いときや、感染症対策Q&Aをお届けします。

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コンテンツへのコメント

  • 2021年2月13日 22:36
  • miyomiyo

コロナに対して去年の4月ごろは本当にびくびくしていて、予防に対してきっちりしていました。例えば帰ってきたら一目散にお風呂できれいに洗ってからご飯作りをするとか‥‥でも今は玄関先で掃うぐらいでちょっとなめてる私ですが、初心に返って徹底予防頑張ります。コロナに負けない!!

  • 2021年2月11日 16:17
  • よしさん

コロナや細菌の感染分かりました。3つの感染経路、頭に入れて感染から逃れます。

  • 2021年2月10日 17:54
  • DAISY

外に出る時は、マスクを付け、電車に乗って人に近づきそうな時は、離れて立ち、つり革を持たず。お買い物の時は、リストを書いて、入り口でアルコールで消毒、帰りにもアルコールで消毒。今のところかかっていません。警戒を続けます。

  • 2021年2月 9日 16:14
  • かのこ

コロナ禍 未だに収束しそうにもありませんが 最近では お店の入り口で消毒しないで
 入店される方 見られるようになりました みんなの意識が緩んできたのでしょうか 少し不安です

  • 2021年2月 8日 18:05
  • 小太郎

昨年2月から髪を切りに行っていません。ハサミを買い家族で切っています。何か一つ作業をするたびに、手洗いをしています。マスクは玄関の外でアルコールをかけて、外のゴミ箱に入れています。玄関に消毒を置いて外から帰ると手指を消毒しています。大阪市内を通過して通勤している息子は、帰宅後すぐにシャワーをしています。
通勤・通学と、生活必需品の買い物と、通院以外は不要不急の外出と考えて、自宅引きこもりしていたら、コロナで激太り。今、人のいないところをよって散歩。人との接触を極力避けるようにしています。

  • 2021年2月 8日 16:25
  • みっこ

公共交通機関を使っての通勤なので毎日不安です。
買い物も最小限にとどめています。
そんな毎日なので生協さんの配達に頼っています。
いつもありがとうございます。

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