2021年02月22日
コロナ禍の感染症対策 (2)家族の体調が悪いとき

(初掲載「機関誌いずみ」2020年12月号より)
前回第1話は、感染症についてと、1人ひとりができる感染症対策のお話でした。
今回は家族間感染を避けるために気をつけたいことや、Q&Aをお届けします。
お話しいただいたのは、前回に続き、大阪回生病院の大澤彩恵子先生です。(取材日:2020年10月23日)
● 目次
● 家族の誰かの体調が悪いとき、特に気をつけるとよいこと
・ドアノブなどの拭き取り
ドアノブやテーブルなど家族全員がふれることの多い部分は、アルコールや家庭用洗剤で消毒をしましょう。

・トイレまわりの掃除
トイレなど水まわりには、病原体が潜んでいる可能性があります。常に掃除を行い清潔に。

・寝室は別々で
就寝中の咳やくしゃみなどから感染することがあります。できるだけ、寝る部屋を分けましょう。

・玄関で服を脱ぐ
外出先から帰ってきたら、上着を玄関で脱ぎ、病原体を室内に持ち込まないようにしましょう。

・帰宅後すぐシャワー
外出先から帰った際は、シャワーをしましょう。からだに付いた病原体を洗い流せます。

これはやめよう!NG行動
・タオルの共用
洗面所やトイレで使うタオルを共用するのは避けてください。

・大皿料理
あらかじめ、1人ひとりのお皿に分けて食べましょう。鍋料理の際も、家族全員の取り箸と食事用の箸を用意して、使い分けるようにしてください。

● ドクターに聞く!正しい感染症対策法
手洗いはいつすればいいの?
手を洗うことで、病原体を洗い流すことができ、病気になることを防ぎます。次の行動の際に、手洗いをしましょう。
・食事準備や配膳の前後
・冷蔵庫や食器棚を触る前
・食事前後
・トイレ後
・マスクを外した後
・外出先からの帰宅後
・傷口にふれる前後
・手袋を脱いだ後
・鼻水や痰を触った後やそれらを拭いたティッシュにふれた後
・吐物や便、体液などの処理後
・公共の施設などで共有のものにふれた後
鼻を出してマスクをつけてもいい?
鼻をしっかりカバーして、隙間ができないように顔の形にフィットさせながらつけるのがマスクの正しいつけ方です。鼻から病原体を吸い込むことになるので鼻出しでのマスク装着はやめましょう。
子どもからもらった感染症は、なかなか治りにくい。菌が強くなっているの?
病原体が強くなるということはありません。大人は病気になっても、ゆっくり休むことができないため、回復しにくいことがあります。罹患した場合はできるだけからだを休めましょう。
お風呂でウイルスなど病原体は残らないの?
シャワーでしっかり洗い流すことで病原体は流れ落ちます。お風呂に入ったら、まずシャワーで全身を洗ってください。湯船につかるのは、洗い流した後にしましょう。
〜新型コロナウイルス感染症対策〜
症状がなくても注意!
インフルエンザなどの感染症では、症状が最も強く現れる時期に感染させる可能性が高くなると考えられています。
しかし、新型コロナウイルス感染症では、症状が明らかになる前から、感染が広がるおそれがあると考えられています。症状が現れなくても、感染する・させるかもしれません。ソーシャルディスタンスや外出の際のマスク着用、石けんによる手洗い、換気などを行いましょう。
正しく新しい情報を得ること
新型コロナウイルス感染症についての情報は常に更新されます。その中には確証のない情報もあります。人から聞いた情報などを鵜呑みにせず、厚生労働省や自治体が発表する情報を得るようにしましょう。

大澤 彩恵子先生
大阪回生病院糖尿病内分泌内科医長。糖尿病を中心とした生活習慣病の治療に従事。糖尿病学会認定専門医、指導医。総合内科専門医。医学博士。料理も食べるのも大好きな、小学生・幼稚園児2児の母。
新型コロナウイルス感染症はまだ解明されていないことが多いとのこと。感染症への注意喚起には慣れることなく、感染症に共通する対策は普通のこととなるよう、生活に取り入れていきたいものですね。
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今年の花粉は強敵で 鼻水 涙 くしゃみ など症状満載です。コロナも怖いので鼻水をかんだティッシュや涙を拭ったティッシュ 手洗いのときに使ったペーパータオルと紙製品のゴミが沢山出ます。でも色々な感染を防ぐためにもったいない気がしますが使い捨ての製品が大活躍しています。便利な世の中で感謝しています。