2022年04月04日
【ダイエット知識編】無理なくステキな体づくり <管理栄養士&パーソナルトレーナー>

立命館大学 准教授 / 管理栄養士 / 健康運動指導士
日本サッカー協会公認C級コーチ/ NSCA認定パーソナルトレーナー
保井智香子
「さぁ、今度こそカッコイイBodyを作るぞ!」
テレビや雑誌で「〇〇ダイエットが効果的!」と目にしてはチャレンジするものの
「毎日同じものを食べるのはちょっと...」
「時間が作れない...」
「がんばるのがしんどい...」
と、いつも途中で終わってしまうことに。
なぜ続かないのでしょう?
もしかしてそのダイエット方法、あなたの生活習慣には取り入れにくい"がまん度"の高いものではありませんか?
「ステキな体」をつくるために、賢く、効率よく、自分に合ったオリジナルな方法を手に入れたいですね。
ではまずは、ダイエットについて正しい知識を増やしていきましょう。

■目次:知識編
「痩せていい?痩せちゃだめ?」自分の体格を"知る"からはじめる
「ステキな体」づくりは健康が第一です。
体重が減りすぎると、体脂肪だけでなく、筋肉量が減少したり、骨密度が低下することも考えられるので注意しましょう。
まずは、減量してもよい体なのか体格指数(Body Mass Index:BMI)を参考に確認しましょう。
BMI(kg/m2)は「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」の式で算出できます。
日本人の食事摂取基準2020では18~49歳の方は「18.5未満」、50~64歳の方は「20.0未満」、65歳以上は「21.5未満」が「低体重(やせ)」の判定となるので、これらの基準を下回る場合はダイエットを推奨することができません。

「体重-1kg = 約-7,000kcal」...!?
体重を減少させるには、食事や間食などからエネルギーを摂る量よりも、体を維持したり、動かしたりしてエネルギーを使う量を増やすことがポイントです。
体重1kgを減らすには、摂るエネルギーよりも使うエネルギーを約7,000kcal増やさないといけません。

では「7,000kcal」ってどれくらいでしょうか?
コンビニエンスストアのおにぎりで考えてみましょう。
1個が約200kcalとすると、7,000kcalは「おにぎり約35個分」になります。

例えば、毎日お昼におにぎりを3個食べている人が2個に減らせれば、1ヶ月で約6,000kcalの減少ですね。

極端に食事を減らしたりすると、摂るエネルギー量は少なくなるので、体重が落ちやすくなりますが、その分"がまん度"も高くなり続きません。
ふだんの生活から極端に変えないことは、ダイエットを続ける大事なポイントです。
「摂る」エネルギーと「使う」エネルギー
体重を減らしたり、増やしたり、維持したりするためには、「摂る」エネルギー(摂取エネルギー)と「使う」エネルギー(消費エネルギー)のバランスが大切です。
摂取エネルギーと消費エネルギーについて考えていきましょう。

● 脂質は「摂る」エネルギー約2倍!
私たちが生きていくためには、食べ物からエネルギーを摂らないといけません。
食べ物には、炭水化物、脂質、たんぱく質のエネルギーを持つ栄養素が含まれています。
炭水化物は糖質と食物繊維を含んでいて、糖質のエネルギーは「1g=4kcal」です。たんぱく質も同じく「1g=4kcal」ですが、脂質は「1g=9kcal」と他の栄養素よりも約2倍もエネルギーが高くなります。

ダイエットのためには、脂質の摂り方がポイントです!
次に、私たちは1日にどれくらいエネルギーを使っているのでしょうか?
1日の消費エネルギー量の内容は、体を維持するために必要な「基礎代謝量」が約60%、食事を摂った際に体がポカポカして熱を産生する「食事誘発性熱産生」が約10%、歩いたり、階段を上ったり、走ったりなどの「身体活動による消費」が約30%になっています。

1日の消費エネルギー量の内容
基礎代謝量や食事誘発性熱産生は簡単に増やすことができないので、ダイエットでは、こまめに体を動かして「身体活動による消費」を増やしていきましょう。
● 夏までに-2kg計画
では、実際に体重を減らすには?
例えば、この夏までに体重を2kg減らすにはどうしますか?
1kg減らすには約7,000kcalのエネルギー消費が必要でした。2kgということは倍の約14,000kcalです。ということは、「摂る」エネルギーよりも「使う」エネルギーを約14,000kcal多くしないといけませんね。
1日に摂るエネルギーを150kcal減らして、使うエネルギーを100kcal増やすことができれば、250kcalの差ができるので、2ヶ月で約15,000kcalとなり、約2kg減少させることができます。

これだったら続けられそうな気がしてきませんか?
「摂る」エネルギーと「使う」エネルギーはみなさん自身で目標を設定することで、自分オリジナルのダイエット計画を開発することができます。「私だったら〇〇のやり方がいいわ!」と自分に合ったダイエット方法がわかれば、ステキな体づくりが続けられますね。
「どういう方法で摂るエネルギーを減らすの?使うエネルギーを増やすの?」
これについては実践編でお届けします。

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