2019年11月25日
アイデアを生み出す
じゅずつなぎコラム

事業プロデューサー / 大阪芸術大学 デザイン学科 講師
山本あつし

人間関係を円滑にするには?
ダイエットを成功させるには?
こんどの旅行をより楽しくするには?
などなど、私たちがくらしの中でアイデアを必要とする場面は多々あります。しかし、それを思いつくのはなかなか難しい。そんなふうに感じていませんか?というわけで今回は、アイデアを生み出す方法についてのお話。
講義の中で、学生に「歓談エクササイズ」というワークをやってもらうことがあります。4~5人のグループに分かれ、自由に会話をしてもらい、他のグループにはなさそうな、面白い共通点を時間内に見つけるというのがルールです。「ユニーク」であることが条件なので、「人間」とか「大学生」という共通点はNG。たまに出てくる「共通点がないのが共通点」という答えは、ちゃんと問いに答えていないので反則です。

開始から7分経った時点でグループごとに発表してもらうのですが、最初はこんな感じ。
「大阪府出身」
「タピオカが好き」
「お風呂では体を左腕から洗う」
...と、月並みな答えしか出てきません。席替えをして、さっきとは違うメンバーで再チャレンジ。
「ハトにフンを落とされたことがある」
「手のひらに鉛筆の芯が刺さったことがある」
「金縛りにあったことがある」
体験談をベースに、さっきよりはおもしろい共通点が出てきたようです。でも、まだまだ。「先生、難しいですー」という声に応え、アドバイス。「出てきた話題をとにかくぜんぶ紙に書いていってみてください」と。それからメンバーを変えて、もう一度。
「お父さんが眼鏡をかけていて次男坊」
「初恋が小学校5年生で相手の名前は平仮名で三文字」
「芸能人のモノマネができるが60%のクオリティ」
なかなかいい感じのものが出てくるようになりました。ここでエクササイズは終了。意外と簡単なようで難しいこのワークですが、出てきた話題をとにかく書き留めていくことがコツ。そしてある程度出てきたらそれらをもう一度見直し、そこから連想して発展させたり、組み合わせたりしてみる。そうすることで、他にはないユニークな答えをどんどん生み出すことができるようになるのです。

アイデアを生み出すのも同じこと。「ユニークなアイデアを」と考えても、いきなりいいものは出てきません。最初から独創的なものを...という欲はいったん横に置いて、思い浮かんだアイデアを、たとえそれが平凡でつまらない、的外れなものであってもその場で判断せず、すべて書いてみることです。
ん?そもそも「判断しない」ということが難しい?なるほど。では、次回はその方法について考えてみましょう。
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コンテンツへのコメント
おもしろい!!!すぐに出ないアイデアも、練り直す感じでしょうか?心の片隅にインプットしておきます♡